今週の為替展望 2021年6月6日
ドル円は、過去最大規模に拡大しつつある米4月貿易赤字や5月財政赤字への警戒感がドルの上値を抑える展開が予想されます。
タイ米通商代表部(USTR)代表と劉鶴中国副首相による米中通商協議が再開されたものの、難航が伝えられています。
7日に発表される中国5月の貿易収支の対米貿易黒字や8日に発表される米国4月の貿易収支の対中貿易赤字に注目されます。
10日に発表される米5月財政赤字では、2021会計年度(20年10月-21年9月)の財政赤字が過去最大ペースで増加していることから、バイデン米政権の大規模財政支出の米議会での審議が難航する可能性があります。
8月に復活する債務上限適用措置がドルの上値を抑える要因となる可能性もあります。
ただ、同日に発表される予定の米5月消費者物価指数は、4月の前年比+4.2%と同様にベース効果などでインフレ率の高進が警戒されており、強い数字となった場合は15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(資産購入の段階的縮小)協議への警戒感を高めることになります。
8日に発表される日本の1-3月期実質国内総生産(GDP)の改定値では速報値の前期比年率-5.1%からの下方修正が警戒されています。
日本の4-6月期GDPも緊急事態宣言によりマイナス成長が予想され、2四半期連続のマイナス成長によるリセッション(景気後退)入りとなる可能性が高いです。
ユーロドルは、10日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会でのテーパリング(資産購入の段階的縮小)に関する協議に注目されます。
ユーロ圏5月の消費者物価指数速報値は前年同月比で2.0%上昇し、欧州中央銀行(ECB)のインフレ目標「2%を下回るがこれに近い水準」を上回りました。
域内全体でロックダウン(都市封鎖)措置が講じられていた昨年5月と比べ、エネルギーが値上がりしており、ユーロ圏の4大経済大国のうちドイツ、スペイン、イタリアはいずれもインフレ率が上昇しました。
理事会では、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の購入ペースの減速に関する協議を見極めることになりそうです。
また、欧州でのワクチン接種の進捗を受けて、行動制限措置の段階的な緩和が進んでいます。
ユーロ圏経済の早期回復期待につながり、ユーロ相場の支援材料となっています。
ただ、ラガルドECB総裁は「インフレ懸念は一時的」と述べているほか、ユーロ高に懸念を表明していることなどから、ユーロの上値は限定的とみています。
タイ米通商代表部(USTR)代表と劉鶴中国副首相による米中通商協議が再開されたものの、難航が伝えられています。
7日に発表される中国5月の貿易収支の対米貿易黒字や8日に発表される米国4月の貿易収支の対中貿易赤字に注目されます。
10日に発表される米5月財政赤字では、2021会計年度(20年10月-21年9月)の財政赤字が過去最大ペースで増加していることから、バイデン米政権の大規模財政支出の米議会での審議が難航する可能性があります。
8月に復活する債務上限適用措置がドルの上値を抑える要因となる可能性もあります。
ただ、同日に発表される予定の米5月消費者物価指数は、4月の前年比+4.2%と同様にベース効果などでインフレ率の高進が警戒されており、強い数字となった場合は15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(資産購入の段階的縮小)協議への警戒感を高めることになります。
8日に発表される日本の1-3月期実質国内総生産(GDP)の改定値では速報値の前期比年率-5.1%からの下方修正が警戒されています。
日本の4-6月期GDPも緊急事態宣言によりマイナス成長が予想され、2四半期連続のマイナス成長によるリセッション(景気後退)入りとなる可能性が高いです。
ユーロドルは、10日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会でのテーパリング(資産購入の段階的縮小)に関する協議に注目されます。
ユーロ圏5月の消費者物価指数速報値は前年同月比で2.0%上昇し、欧州中央銀行(ECB)のインフレ目標「2%を下回るがこれに近い水準」を上回りました。
域内全体でロックダウン(都市封鎖)措置が講じられていた昨年5月と比べ、エネルギーが値上がりしており、ユーロ圏の4大経済大国のうちドイツ、スペイン、イタリアはいずれもインフレ率が上昇しました。
理事会では、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の購入ペースの減速に関する協議を見極めることになりそうです。
また、欧州でのワクチン接種の進捗を受けて、行動制限措置の段階的な緩和が進んでいます。
ユーロ圏経済の早期回復期待につながり、ユーロ相場の支援材料となっています。
ただ、ラガルドECB総裁は「インフレ懸念は一時的」と述べているほか、ユーロ高に懸念を表明していることなどから、ユーロの上値は限定的とみています。