Bloombergの厳選ニュース 2022年6月21日

欧州は現在、記録的な高温、乾燥に見舞われており、イタリア北部では同国最大の河川、ポー川の水位が70年ぶりの低水準。穀物や水力発電への影響が懸念されています。こうした中でフランスの原発は先週、ブルームバーグの試算によると、フル稼働時の能力の半分未満しか発電することができませんでした。老朽化に伴うメンテナンス期間の長期化が背景にあります。ロシアのウクライナ侵略を機にただでさえエネルギー需給が逼迫(ひっぱく)化する中、先行きに不安を抱かせる状況となっています。

大幅利上げ示唆

イングランド銀行(英中央銀行)はインフレを押し上げるポンド下落を食い止めるため、より積極的に金利を引き上げる必要があると、マン金融政策委員会(MPC)委員が主張した。

7月に25bpとラガルド氏

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は7月と9月に利上げする意向をあらためて示し、金融市場での緊張に対し懸念が広がっても当局がインフレ抑制に動く姿勢は変わらないことを表明。7月会合については「政策金利を25bp引き上げる意向だ」と述べた。

「信頼できる行動なしでは不安定に」

米セントルイス連銀のブラード総裁は「米金融当局の信頼できる行動なしではインフレ期待が不安定化する恐れがあり、それが高インフレと変動の大きい実体経済の動きから成る新たなレジームにつながる可能性がある」と述べた。

ウクライナ経済のほぼ半分停止と大統領

ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアの侵攻によって国内経済のほぼ半分が活動を停止したと指摘、今後も世界食糧危機の深刻なリスクを呈することになると警告した。

今年下期には圧力緩和との見方

高インフレと急激な利上げが株式市場を圧迫しているが、これが今年下期も続くとは限らないと、JPモルガンのストラテジストが予想した。ミスラブ・マテイカ氏らはリポートで、フェデラルファンド(FF)金利先物はすでに狭い範囲での動きとなっており、インフレ率は現行水準から低下に向かう公算が大きいと指摘。

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