Bloombergの厳選ニュース 2022年8月4日

7月の米サービス業の景況指数が予想外に上昇し、米国株は反発しました。しかし、油断は禁物。S&Pグローバルが発表したサービス業購買担当者指数(PMI)確定値は約2年ぶりに50を下回り、活動縮小を示しています。7ー9月期に入ってから10%近く上昇しているS&P500種株価指数の行方もしかり。相場の季節性などの統計を集めた「株式トレーダー年鑑」によると、1964年以降で夏季(7-9月)の上昇率(前四半期の安値から当該四半期の高値までの上昇率で比較)は9.4%と、他の3四半期よりも低くなっています。そもそも「サマーラリー」という言葉が一人歩きしている事実を忘れるべきではないでしょう。

対照的な結果

米供給管理協会(ISM)が発表した非製造業総合景況指数は56.7と、市場予想に反して上昇。3カ月ぶりの高水準となった。業況と受注の指数が堅調さを増し、景気減速への懸念が和らいだ。1日に発表された7月のISM製造業指数は約2年ぶりの低水準で、非製造業指数の上昇はそれと対照的な結果になった。

9月への思惑

サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は経済データが予想通りとなれば、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げることが適切になりそうだと述べた。セントルイス連銀のブラード総裁は大幅な利上げを「前倒し」で実施する戦略への支持を表明。政策金利を年末時点で3.75-4%とすることが望ましいとの見解も改めて示した。短期金融市場は9月のFOMC会合で決定する利上げ幅を、50bpと75bpのいずれか確率半々として織り込んでいる。

バイデン氏への回答

原油増産を求めたバイデン米大統領に対し、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は記録的な小幅供給増で応じた。

社債発行デビューか

フェイスブックとインスタグラムを運営するメタ・プラットフォームズは、同社初の社債発行の可能性を巡り、銀行に投資家会合の開催を依頼したと、関係者が明らかにした。

クラリダ氏を起用

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は、米連邦準備制度理事会(FRB)副議長を務めたリチャード・クラリダ氏を、グローバル経済アドバイザー兼マネジングディレクターとして起用する。

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